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黒豆の話

黒豆よもやま話

おせちに黒豆を入れる訳

正月の料理を“お節料理”といいますが、五月の節句などの“はれの料理”です。正月料理は重箱に詰めて出されますが、これは目出たさを重ねるという意味で、一の重には“黒豆”、数の子、ごまめが入ります。関東と関西では少し違いますが、黒豆はどちらも欠かせない一品です。黒には魔除けの力がある色として古来より食されて来ましたし、豆には、まめ(勤勉)に働き、まめ(健康)に暮らす願いが込められています。宮中の行事食には黒豆が欠かせないのもこのためで、明治24年から始まった「宮内庁御用達」制度の中に「黒豆の煮豆」が入っているのです。昭和54年に御用達制度は廃止になりましたが、140年の時を刻みながら今でも煮黒豆は納入されています。よく聞く“御用蔵”というのは、御用達の品を作るための専用の蔵のことで、伝達的な技術や素材へのこだわりとともに、安心安全をつないできた和の伝統食であり、御用達の神髄だと思っています。

豆という文字

「豆」の字源は、昔、食物などを盛った木製のふたがついた長い足のある器の形にかたどった祭器で、“たかつき”の意を表した文字だそうです。その器に豆を盛り神に捧げたことから、借りて豆になったのでしょうか。「まめに暮らす」や「まめまめしい」というように、“豆”には元気や働き者の意がある一方、豆電気、豆細工、豆本などのように“小さいもの”を表わしたりします。
豆は英語ではbeanですが、full of beansは豆をいっぱいもらって元気になった事から“元気いっぱい”とも使いますが、“ばかばかしい事をいってるね”とも使いますので要注意です。I don’t have a beansは“一文無しだ”とちょっと淋しい使い方です。江戸時代、手品・曲芸、滑稽なおしゃべりをして歩いた大道芸人を“豆蔵”といったそうです。豆の植物栄養の力をしっていたらこんな使われ方はなかったのではないでしょうか。